異なる試験片形状は引張試験結果にどのように影響するか?
引張試験の結果には、極限引張強さ、降伏強さ、ヤング率、延性、および歪み硬化指数が含まれます。 これらの特性はすべて、適切なコントローラ、ソフトウェア、グリップ、およびアクセサリを備えた万能試験機を使用して計算することができます。 グリップの選択は、材料の種類、形状、および寸法によって異なる場合があります。 多くの場合、試験片のサイズや形状はASTM規格によって決められています。
このブログでは、同じ標準材料を異なる形状や寸法で試験する場合、引張特性が影響を受けるかどうかについて説明します。 簡単に言うと、引張特性と試験する材料の特性に依存するということです。 所定の断面積と任意のゲージ長さであれば、試験片の形状が異なっても標準材料の極限引張強さと降伏強さに影響を与えません。
1- ゲージ長の違いによる影響
同じ材料で、ゲージ長の異なる2つの試験片を比較してみましょう:
図1。 ゲージ長の異なる2つのドッグボーン試験片
試験片Aゲージ長 > 試験片Bゲージ長
引張試験を開始し、試験片Aまたは試験片Bを引くと、最大力に達してネッキングの始まる点までゲージ長に沿って一様に歪みが発生する。 各材料の伸びはこの時点まで一様です。 その後、下の応力-ひずみ曲線に示すように力が下がり始め、面積の減少は材料の伸びの量に比例しなくなる。
図2. 延性試験片の形状は引張試験中に変化する
ネッキング領域は、試験片Aの2インチゲージ長に占める部分に比べ、試験片Bの1インチゲージ長ではるかに大きな部分を占めるようになります。 試験が終わり、試験片の2つの破断面を合わせると、ゲージ長の小さい試験片Bの伸び率の測定値は、ゲージ長の大きい試験片Aの伸び率より大きくなります。
式1:
伸び率=△L/L0×100
ここで:
- L0は元のゲージ長
- △Lは元のゲージ長の変化分です。 試験片が破断し、試験片をはめ込んだ後に測定(図2参照)
ゲージ長が長くなると、伸び率は減少する
2- 断面積の違いによる影響
今回、同じ材料でできた試料Aと試料Bは、ゲージ長が同じであり、しかも試料Aの断面積が試料Bの断面積より大きくなっています。 ゲージ長とネッキングが占める部分の概念と同様に、ネッキング領域は、試験片Aの大きな断面積に占める部分と比較して、試験片Bの小さな断面積に占める部分がはるかに大きくなります。
式2:
Slimness Ratio = L0/√A0
Where:
- L0は元のゲージ長さです。
- A0は試験片の元の断面積
スリムネス比が大きくなり断面積が小さくなると、パーセント伸度は減少する
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