Abstract
Aztreonam と他の抗生物質の併用による抗緑膿菌活性を in vitro で検討し、緑膿菌による気道感染症に対して有効な治療法を示唆するもの。 慢性または再発性の下気道感染症患者から新たに25株のP. aeruginosaを分離した。 aztreonam単独およびaztreonamとceftazidime,cefclidin,isepamicin,imipenemの併用に対する感受性をチェッカーボード法にて測定したところ,aztreonamはceftazidime,cefclidin,isepamicin,imipenemの併用に対して高い感受性を示した。 その結果,aztreonam単独では慢性および再発性下気道感染症のP. aeruginosaに対してあまり強くなく,cefclidinは強い抗菌活性を有していることが示唆された。 分画阻害濃度指標では,aztreonamとisepamicinの併用で60%のP. aeruginosa臨床分離株で相乗効果を示し,aztreonamとimipenemの併用で約16%の株で拮抗作用を示した。 isepamcinとの併用により,aztreonamは偽性下気道感染症に対して強力な活性を示す可能性がある
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