Abstract
健康領域で普及している理論モデルは、一般性のレベルが異なる。 人間のあらゆる社会的行動を扱うために開発され、それを健康心理学に応用したものもあれば、健康関連の問題を扱うために特別に設計されたものもある。 健康信念モデルや知覚・認知アプローチといった内容特化型の理論では、健康に関連する信念や行動を理解するための要因が詳細に説明されている。 一方、社会的認知理論や計画的行動理論などの無内容モデルは、実証研究の過程で初めて、理解に必要な具体的な情報を得ることができる。 その利点は、行動領域を超えて適用できることにある。 これまで開発されたモデルの主な有用性は、内容依存型であれ内容非依存型であれ、健康に関連する行動に関する知識を整理し伝達することであった。 自己調節、特に自己効力感が健康、病気、回復のあらゆる側面で主要な役割を果たすという認識を除いては、その応用から深遠な洞察はまだほとんど得られていない
。